自然の音を自由に組み合わせリラックスするためのガジェット「SOUL」

今回ご紹介するのはありそうでなかったリラックスデバイス、自然の音源を自由に組み合わせて安らぎをもたらしてくれる「SOUL」だ。
SOULは現在Kickstarterでキャンペーン中で、すでに目標金額を超す160万円以上を集めている。
まずはプロモーション動画をご覧頂くと、どのようなデバイスであるかわかりやすいだろう。
好みの環境音を自由に組み合わせ!

簡単にいってしまえば環境音を流すためのモノなのだが、その単機能さが良い!
用意されている音源は以下の8つ:
・アルファ波 ・風の音 ・暖炉/たき火の音 ・雨音 ・雷の音 ・川の流れの音 ・鳥の鳴き声 ・ベルの音
これらの音源は個別に録音され、サウンドエンジニアの手によってブラッシュアップされている。トレブルやベースなど余計なノイズも取り払われており、リラックスに最適な音に仕上がっているという。
それぞれの音、そしてそれらを組み合わせた音はSOULのKickstarterキャンペーンページで聞くことが出来るので、興味のある方は聞いてみるとよいだろう。

天面の丸いノブをスライドさせてそれぞれの音を調節する仕組みだ。例えば「鳥の鳴き声」、「川の流れの音」、「風の音」(実際にはそよ風を感じさせる音と虫の鳴き声だけど)のノブを上に動かすと、涼しげな森の川辺に居るかのような音が生まれるわけだ。
その組み合わせは250以上!

なお、本体には3.5mmヘッドホン/イヤホンジャックも備えられているので、周りに(環境音に関する意見の合わない)人が居る状況でも好きな環境音を独り占めできる。
入眠ライトも寝落ちスイッチも!




本デバイスのもう一つの特徴としては、BluetoothやWiFiなどの電波を発生する機能をもっていないことがある。
これは、それらの発する電磁波が脳に影響し眠りの質を低くするという「事実」に基づき、備えていないとのことだ。もっともこれが事実かどうかはちらっと論文をググって調べてみた限りではそうでもなさそうだという論文のほうが、これが事実であるとするものより多く出た。私が調べた限り「事実」は、電波過敏症とされる人が存在すると言うことと、電磁波の波長や強さによって人の睡眠に影響が出るのは事実であるが、スマホなど日常的なものでは測定できる睡眠への影響はないということ。電波過敏症の原因も実際に電波かどうかはまだなんとも言えないようで、ピーナッツアレルギーのように一部の人が持つ過敏症状である可能性もあれば、心理的な要因から症状が出る可能性も指摘されている。(*詳しくはこの記事の一番最後に長く書いているのでそちらをご参考あれ)
なにはともあれ無駄に電波を飛ばさず、心理的な要因であれどうであれ電波が出ていないことで安心して、なおかつスマホの電源を切ってデジタルデトックスをしていても問題なく機能するというのは嬉しいこと。BluetoothやWiFiが繋がらないとか言った接続に関する問題ともおさらばできるしね!
パッケージもシンプル!

まとめ

まだまだコロナ禍が続く中、都会の喧騒を離れることも出来ず、それどころか外出もままならない状況にいる人も少なくないだろう。
そんなときに自分がまるで自然の中にいるかのような音を作り出してくれるのがSOULだ。


* 例えば、「関西医療大学紀要, Vol. 12, 2018」掲載の 関西医療大学保健医療学部、亀 節子 氏による『人工電磁波がもたらす健康影響について――電磁過敏症をめぐる諸問題――』(PDF)では「携帯電話のマイクロ波は果たして有害なのか無害なのか、といった論争が続いているが、こうした二者択一的なアプローチは、問題解決という立場からすればあまり生産的ではない。何故なら、自らの症状の誘発因(電磁波被爆)を生じさせる環境を認知でき、かつ、自らの症状が誘発因(電磁波被爆)によって発生もしくは増悪するという体験を認知できる EHS 患者が多く存在するということは、現行の携帯電話などのマイクロ波は無害ではあり得ないことを示しているからだ。」と短絡的に結論づけているが、症状を誘発させる原因を認知して、症状が誘発因によって発生/増悪すると体験しているつもりでも、実際にはそれがプラシーボである可能性は否定できない。それに、電磁波を出すデバイス周辺の電磁波以外の何かが要因となっている可能性もあることも忘れてはならないだろう。(ちなみにこの著者は最終的に手かざし療法的とか波動医療の方に話を持って行く。それらが科学的に研究されて有意性が認められればよいだろうが、著者による近代西洋医学的と東洋医学の対比など、本質からずれた話になっているのは残念なところだ。それ以外の部分は電波の影響に関する文献探しの発端にするにはいいかもしれない。)
例えばスイス電気・移動体通信研究財団FSMでは「Indisputably there are persons who sleep badly in the vicinity of transmitters or in-house radio equipment (DECT telephones, WLAN, etc.). It seems however that the causes of this sensitivity are not the electromagnetic fields but that psychological factors play a role (see the remarks to nervous disorders).」と、これが電磁場によるものではなく心理的な要因によるものではないかとしている。 電磁場と健康へのリスクの関連性を25年以上調査してきたAlasdair and Jean Philips(電磁場から身を守るにはという内容の本『The Powerwatch Handbook』の著者でもある)による2018年の「Radiofrequency EMFs and Health Risks」(PDF)では一般に当てはめることの出来る閾値は存在せず、個々人により閾値がある(例えばペニシリンやピーナッツなどのように)、などとしている。また、携帯電話そのものよりは携帯基地局のパワーの強さと基地局からの距離の方が問題になっているようである。